+ + + + + + + + + +
〜5〜
イルカの部屋で昼夜を重ねるごとに、男の肉体はゆっくりと元の機能を取り戻し、日常生活においては介助を必要としなくなっていた。
イルカのしつらえた食事を取り、安静にしているだけの単調な日々は男の性に合わないらしく、ただでさえ傍若無人な言動にくわえ、暇を持て余しては絡んでくる。
男の好き嫌いや、イルカを含めた森羅万象に対する悪態は、そういうものだと知ってしまえば、教師であるイルカには苦もなく聞ける。どちらかといえば、個性的な毒の滲むそれを聞くのが面白いような気もしていた。
返事を惜しむかのように黙り込むかと思えば、時を選ばず話かける男に付き合ってみると、その知識がおそろしく豊富で忍としての経験が深いことがよくわかる。
そうした男の話は興味深いが、愉快な会話を続けるのは難しかった。
「アカデミーで教えるのは面白い?」
唐突に放られた問いに、イルカは頷いた。
「はい」
居間の床じゅうに広げた巻物を、男は片手で巻いては開きして弄んでいた。返事の続きを待つように沈黙のまま手遊びを繰り返しているので、イルカは巻物の整理を続けながら、当たり障りのない理由を探す。
それなりに妥当で曖昧な答え。底意地の悪い追及を避けるために、嘘は云わない。
「好きですから」
「どっちが?」
頭の回転が速すぎるのだろうか、会話を先取りして主語を省く男の癖は子供じみて、しかし、たいがい意図が見えないぶん厄介だった。
―――子供が。教えることが。
問われたのはそんなところと当たりをつけ、イルカは顔を上げる。
「両方とも。全部が面白いだけじゃありませんが、好きだと思います」
「へぇ。ここは退屈じゃない。外に出たくならないの」
「教務以外の任務も回ってきますよ」
「あんな子供のおつかいじゃなく」
一隊を率いる中忍に相応しい任務に。
そう云いたいのだろう男の口調は侮るでなく、かといって好意的でもない。
「そうですね」
イルカは意味のない相槌をうって、ゆっくりと巻物を片付け始めた。
―――困ったな。
イルカにも下忍を育成する者としての自負がある。自分の職務の重要さや、甘受している里の平穏がどのように保たれているのかも承知している。駒には置き所があるのだ。
だが、自陣を守りながら守られる駒の理屈を、日々敵の刃と対峙している男に語れるほど不遜にはなれず、また、戦場で鍛え上げられたらしい生え抜きの暗部が、凡庸な駒の云い分に納得するとも考えられない。
互いの在りようが刻み分かつ一線を、説明する術が見つからなかった。
「俺は生徒に教えるほうが向いてるんです、多分」
「アンタ、たまに小狡いよね」
「そうですか」
「半端に狡くて半端に親切。アンタだけじゃないけど」
男は不機嫌そうに吐き捨てると、弄んでいた一巻を放って寄越した。
―――だから里は嫌い。
言外の意はあからさまで、それだけは何となくイルカにもわかる。
追い詰められ極限状態に近づくほど、人の性根は剥き出しになるものだ。善意も悪意も極端な、そして同等に無意味な場所に馴染んでいるなら、さぞ里は暮らしにくいことだろう。
いつも自信に満ちた態度で、しかし、床につくと微動だにしない男の眠りはひどく浅い。窓辺を嫌い、目覚めているときは必ず屋外からの死角にいる。
一緒に暮らすうちにわかった、そんな男の無意識だろう行動や皮肉なものの見方が、イルカには頼もしい暗部の姿とは見えない。
―――どうせ、勝手な思い込みだ。
男が知れば小馬鹿にされるのが関の山と、胸のうちで己を諌めながら、イルカは痛ましいようにも感じられる男の姿をこっそりと盗み見る。
開けた窓から吹き込む風が、銀鼠色の髪を揺らす。薄着の背に浮き出る鍛え抜かれた筋肉。白面から続く輪郭はすっきりと整っていた。
隈取りに彩られた獣面さえ、嫩く精悍な肢体のバランスを損なうことなく、むしろ、際立つ面の異形は不吉な美しさを醸している。
胸が騒いだ。
人ではないものの視線がイルカを捉える。妖しい半獣心のいきものが。
「なに見てんの。暇ならこっち来て」
暇ではないと答えたところで、それが聞き入れられることはない。
戌の面に隠された素顔の歪み
男が目覚めた日に応じて以来、日課のごとく口腔での奉仕を求められるのがイルカにはつらく、任務を盾に拒むことを許さない男を恨めしく思った。
そういう処理が専門のくのいちを呼んではと、イルカが熱心に勧めても、男は決して首を縦に振らない。
床にだらしなく寝そべった男の口調は、わざとらしく子供を諭す優しさで。
「あのね、玄人じゃ面白くないでしょ。アカデミーの先生が下手くそにしゃぶってくれるのが悦いんじゃない」
流石に、腹に据えかねた。
「そうですか。そんなに男がいいってなら、お好きなように。ああ、そっちの趣味はないってのは建前で?」
一気にまくしたて、卓袱台を蹴倒さんばかりの勢いで立ち上がったイルカを見上げ、男は腹を抱えて笑っていた。
その夜。
イルカは卓袱台の横に敷いた布団の上で、おさまらない忿りを寝酒に紛らわせていた。
寝室のドアに背を向け、卓袱台に肘をついて冷や酒を一息に呷る。零れた酒が首筋を伝い落ちるのにも構わず、空いたグラスを再び満たし、持ち上げた手が止まる。
「狡いな。オレにも呑ませてよ」
背後から近づく暢気な声の主へ、グラスの中身をぶちまけたいと思った。
「駄目です。アルコールを入れると腫れが引かない」
肩口から伸ばされた手を払いのける。
イルカがそうしたところで結局、男は我を通すのだ。
今まで一度たりともイルカの言葉や意志が、男の心に響くことはなかったし、これからもあり得ないと思える。
「強気だねぇ、中忍。呑ませなさいよ」
浴衣越しの背中にぴたりと寄り添う、人でないものの体温が気持ち悪い。
「お断りします、上忍?」
いっそ出会った時のように、殴って解放してくれと。
それを願いすらしない己の諦念を苦く笑うと、背中の気配が冷えた。
「じゃあ、酒は要らない」
髪を掴まれ、横倒しに引き転がされた。
起き上がろうとしたイルカの頸を、男の右手が布団に押しつける。その腕力もスピードも、今は並の中忍以下であったが。
「動くな」
云われずとも、イルカに動く気などない。頸に触れているだけの男の指先は、急所を正確に捉えていた。
「それで、どうする気です」
逆光に陰る戌の面を見上げ、不遜に云ってのけたのは虚勢でしかない。
―――痛い。
同じ言葉を操りながら、何ひとつ通じないことが。
「どうもしない。アンタを抱くだけ」
まったく気のないふうに云い捨てる。
「ふざけんなッ!」
「ふざけてなーいよ。口でするのは嫌なんでしょ」
男はイルカの首根を押さえたまま俯せにすると、もう片方の手で浴衣の後ろ襟を掴み、一気に引き下ろした。
「なっ……」
肩甲骨の下まで引き下げられた襟が、イルカの両肘を固め、腕の動きを阻む。男に腰を抱え上げられて膝を立てると、まるで戒められたような格好になった。
「楽だよね、これ」
呟きながら、男は浴衣の裾を捲り上げ、イルカの下着を引き下ろした。
あまりにも手際よく易々と剥かれ、呆然としているイルカの背後から、男の躰がのしかかる。
あらわにされた胸を、体温の低い掌に撫で回されて、イルカは身を竦ませた。男の指先が、何かを探ってゆっくりと筋肉を辿ってゆく。
「やめてください、こんな……ッ」
爪の先が胸の突起に引っ掛かり、じわりとむず痒いような感覚が広がって、イルカは息を詰めた。
「お好きなように、って云ったじゃない」
下肢の間に差し入れられた男の手と、底意地の悪い笑みをひそめた声音に諦めて、イルカはシーツに顔を埋めた。
「ん……っ……」
ぐちぐちと粘着質な音が淫らがましく耳に響いて、イルカは気の遠くなりそうな羞恥を堪える。
自分でも触れたことがないような躰の奥で、男の指が蠢き、肉を押し拡げてゆく感触が不快で、また、それだけではないものが湧き上がり、躰の芯を溶かしてゆくように思われた。
「あ……っう……」
唐突に引き抜かれ、粘膜の引き攣る感覚に噛み殺しきれない声がこぼれる。
「やーらしい声。そんなイイの?」
ひどく楽しげな囁きとともに、男の昂ぶった熱が肉の狭間に押し付けられ、イルカは逃れようと腰を引く。
「駄目。動くなって云ったでしょ」
両手で腰を引き戻されて。
指とは比べ物にならない容積のものが押し入ってくるのに、イルカは背筋をのけ反らせた。
「くッ……ぁああ!…っ…」
「力抜いて……って、凄いねアンタ。やっぱり面白い」
「……んっ、は……あ…ッ」
いっぱいに押し広げられる圧迫感と、奥深くを抉られる刺激に、がくがくと躰が震える。冷や汗が流れるほど気持ちが悪いのに、堪らないような快感が背筋を走った。
―――嫌だ。痛い。
イルカの、躰ではないどこかが悲鳴をあげていた。
ただ戯れに、女の代わりに嬲られて、応える肉が疎ましい。
情け容赦なく突き上げてくる男に与えられる快楽よりも、背を這う視線に灼かれる。
初めからこうするつもりだった、と。
のぼりつめた刹那に。
[続]
2002/09/17〜2004/11/03
イルカの部屋で昼夜を重ねるごとに、男の肉体はゆっくりと元の機能を取り戻し、日常生活においては介助を必要としなくなっていた。
イルカのしつらえた食事を取り、安静にしているだけの単調な日々は男の性に合わないらしく、ただでさえ傍若無人な言動にくわえ、暇を持て余しては絡んでくる。
男の好き嫌いや、イルカを含めた森羅万象に対する悪態は、そういうものだと知ってしまえば、教師であるイルカには苦もなく聞ける。どちらかといえば、個性的な毒の滲むそれを聞くのが面白いような気もしていた。
返事を惜しむかのように黙り込むかと思えば、時を選ばず話かける男に付き合ってみると、その知識がおそろしく豊富で忍としての経験が深いことがよくわかる。
そうした男の話は興味深いが、愉快な会話を続けるのは難しかった。
「アカデミーで教えるのは面白い?」
唐突に放られた問いに、イルカは頷いた。
「はい」
居間の床じゅうに広げた巻物を、男は片手で巻いては開きして弄んでいた。返事の続きを待つように沈黙のまま手遊びを繰り返しているので、イルカは巻物の整理を続けながら、当たり障りのない理由を探す。
それなりに妥当で曖昧な答え。底意地の悪い追及を避けるために、嘘は云わない。
「好きですから」
「どっちが?」
頭の回転が速すぎるのだろうか、会話を先取りして主語を省く男の癖は子供じみて、しかし、たいがい意図が見えないぶん厄介だった。
―――子供が。教えることが。
問われたのはそんなところと当たりをつけ、イルカは顔を上げる。
「両方とも。全部が面白いだけじゃありませんが、好きだと思います」
「へぇ。ここは退屈じゃない。外に出たくならないの」
「教務以外の任務も回ってきますよ」
「あんな子供のおつかいじゃなく」
一隊を率いる中忍に相応しい任務に。
そう云いたいのだろう男の口調は侮るでなく、かといって好意的でもない。
「そうですね」
イルカは意味のない相槌をうって、ゆっくりと巻物を片付け始めた。
―――困ったな。
イルカにも下忍を育成する者としての自負がある。自分の職務の重要さや、甘受している里の平穏がどのように保たれているのかも承知している。駒には置き所があるのだ。
だが、自陣を守りながら守られる駒の理屈を、日々敵の刃と対峙している男に語れるほど不遜にはなれず、また、戦場で鍛え上げられたらしい生え抜きの暗部が、凡庸な駒の云い分に納得するとも考えられない。
互いの在りようが刻み分かつ一線を、説明する術が見つからなかった。
「俺は生徒に教えるほうが向いてるんです、多分」
「アンタ、たまに小狡いよね」
「そうですか」
「半端に狡くて半端に親切。アンタだけじゃないけど」
男は不機嫌そうに吐き捨てると、弄んでいた一巻を放って寄越した。
―――だから里は嫌い。
言外の意はあからさまで、それだけは何となくイルカにもわかる。
追い詰められ極限状態に近づくほど、人の性根は剥き出しになるものだ。善意も悪意も極端な、そして同等に無意味な場所に馴染んでいるなら、さぞ里は暮らしにくいことだろう。
いつも自信に満ちた態度で、しかし、床につくと微動だにしない男の眠りはひどく浅い。窓辺を嫌い、目覚めているときは必ず屋外からの死角にいる。
一緒に暮らすうちにわかった、そんな男の無意識だろう行動や皮肉なものの見方が、イルカには頼もしい暗部の姿とは見えない。
―――どうせ、勝手な思い込みだ。
男が知れば小馬鹿にされるのが関の山と、胸のうちで己を諌めながら、イルカは痛ましいようにも感じられる男の姿をこっそりと盗み見る。
開けた窓から吹き込む風が、銀鼠色の髪を揺らす。薄着の背に浮き出る鍛え抜かれた筋肉。白面から続く輪郭はすっきりと整っていた。
隈取りに彩られた獣面さえ、嫩く精悍な肢体のバランスを損なうことなく、むしろ、際立つ面の異形は不吉な美しさを醸している。
胸が騒いだ。
人ではないものの視線がイルカを捉える。妖しい半獣心のいきものが。
「なに見てんの。暇ならこっち来て」
暇ではないと答えたところで、それが聞き入れられることはない。
戌の面に隠された素顔の歪み
男が目覚めた日に応じて以来、日課のごとく口腔での奉仕を求められるのがイルカにはつらく、任務を盾に拒むことを許さない男を恨めしく思った。
そういう処理が専門のくのいちを呼んではと、イルカが熱心に勧めても、男は決して首を縦に振らない。
床にだらしなく寝そべった男の口調は、わざとらしく子供を諭す優しさで。
「あのね、玄人じゃ面白くないでしょ。アカデミーの先生が下手くそにしゃぶってくれるのが悦いんじゃない」
流石に、腹に据えかねた。
「そうですか。そんなに男がいいってなら、お好きなように。ああ、そっちの趣味はないってのは建前で?」
一気にまくしたて、卓袱台を蹴倒さんばかりの勢いで立ち上がったイルカを見上げ、男は腹を抱えて笑っていた。
その夜。
イルカは卓袱台の横に敷いた布団の上で、おさまらない忿りを寝酒に紛らわせていた。
寝室のドアに背を向け、卓袱台に肘をついて冷や酒を一息に呷る。零れた酒が首筋を伝い落ちるのにも構わず、空いたグラスを再び満たし、持ち上げた手が止まる。
「狡いな。オレにも呑ませてよ」
背後から近づく暢気な声の主へ、グラスの中身をぶちまけたいと思った。
「駄目です。アルコールを入れると腫れが引かない」
肩口から伸ばされた手を払いのける。
イルカがそうしたところで結局、男は我を通すのだ。
今まで一度たりともイルカの言葉や意志が、男の心に響くことはなかったし、これからもあり得ないと思える。
「強気だねぇ、中忍。呑ませなさいよ」
浴衣越しの背中にぴたりと寄り添う、人でないものの体温が気持ち悪い。
「お断りします、上忍?」
いっそ出会った時のように、殴って解放してくれと。
それを願いすらしない己の諦念を苦く笑うと、背中の気配が冷えた。
「じゃあ、酒は要らない」
髪を掴まれ、横倒しに引き転がされた。
起き上がろうとしたイルカの頸を、男の右手が布団に押しつける。その腕力もスピードも、今は並の中忍以下であったが。
「動くな」
云われずとも、イルカに動く気などない。頸に触れているだけの男の指先は、急所を正確に捉えていた。
「それで、どうする気です」
逆光に陰る戌の面を見上げ、不遜に云ってのけたのは虚勢でしかない。
―――痛い。
同じ言葉を操りながら、何ひとつ通じないことが。
「どうもしない。アンタを抱くだけ」
まったく気のないふうに云い捨てる。
「ふざけんなッ!」
「ふざけてなーいよ。口でするのは嫌なんでしょ」
男はイルカの首根を押さえたまま俯せにすると、もう片方の手で浴衣の後ろ襟を掴み、一気に引き下ろした。
「なっ……」
肩甲骨の下まで引き下げられた襟が、イルカの両肘を固め、腕の動きを阻む。男に腰を抱え上げられて膝を立てると、まるで戒められたような格好になった。
「楽だよね、これ」
呟きながら、男は浴衣の裾を捲り上げ、イルカの下着を引き下ろした。
あまりにも手際よく易々と剥かれ、呆然としているイルカの背後から、男の躰がのしかかる。
あらわにされた胸を、体温の低い掌に撫で回されて、イルカは身を竦ませた。男の指先が、何かを探ってゆっくりと筋肉を辿ってゆく。
「やめてください、こんな……ッ」
爪の先が胸の突起に引っ掛かり、じわりとむず痒いような感覚が広がって、イルカは息を詰めた。
「お好きなように、って云ったじゃない」
下肢の間に差し入れられた男の手と、底意地の悪い笑みをひそめた声音に諦めて、イルカはシーツに顔を埋めた。
「ん……っ……」
ぐちぐちと粘着質な音が淫らがましく耳に響いて、イルカは気の遠くなりそうな羞恥を堪える。
自分でも触れたことがないような躰の奥で、男の指が蠢き、肉を押し拡げてゆく感触が不快で、また、それだけではないものが湧き上がり、躰の芯を溶かしてゆくように思われた。
「あ……っう……」
唐突に引き抜かれ、粘膜の引き攣る感覚に噛み殺しきれない声がこぼれる。
「やーらしい声。そんなイイの?」
ひどく楽しげな囁きとともに、男の昂ぶった熱が肉の狭間に押し付けられ、イルカは逃れようと腰を引く。
「駄目。動くなって云ったでしょ」
両手で腰を引き戻されて。
指とは比べ物にならない容積のものが押し入ってくるのに、イルカは背筋をのけ反らせた。
「くッ……ぁああ!…っ…」
「力抜いて……って、凄いねアンタ。やっぱり面白い」
「……んっ、は……あ…ッ」
いっぱいに押し広げられる圧迫感と、奥深くを抉られる刺激に、がくがくと躰が震える。冷や汗が流れるほど気持ちが悪いのに、堪らないような快感が背筋を走った。
―――嫌だ。痛い。
イルカの、躰ではないどこかが悲鳴をあげていた。
ただ戯れに、女の代わりに嬲られて、応える肉が疎ましい。
情け容赦なく突き上げてくる男に与えられる快楽よりも、背を這う視線に灼かれる。
初めからこうするつもりだった、と。
のぼりつめた刹那に。
[続]
2002/09/17〜2004/11/03
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